デカルト『方法叙説　真理の探究』【電子書籍】[ 中山 元 ]

＜p＞本書にはデカルトの『方法叙説』と『真理の探究』の二つの著作の新しい翻訳を掲載した。どちらも読みやすい翻訳であることを心掛けた。解説「『方法叙説』と『省察』を読み比べる」では、『方法叙説』と『省察』について、その懐疑の方法や夢の装置の使われ方を比較しながら詳しく考察した。＜br /＞ とくにお勧めなのが文庫などには収録されていない『真理の探究』である。これはデカルトの死後、遺稿の中で発見されたものである。この著作では、プラトンの対話篇「国家」や「ラケス」と同じように、対話形式で真理を探究していくプロセスが描かれる。そのために、デカルトを代弁するユードッグスという人物が、哲学については素人のポリアンドルという人物と対話しながら、人間の良識だけを手がかりに真理を発見しようと試みるが、二人の対話に対して学識に深いエピステモンという人物が介入して、デカルトの方法に異議を唱えるという設定になっている。＜br /＞ プラトンの対話篇と同じようにとてもわかりやすい構成になっており、デカルトがこの対話篇の執筆を途中で放棄したことはいかにも残念であるが、デカルトが懐疑の方法を実際に採用して真理を導くプロセスの現場をのぞきみるような臨場感があって、おもしろいテクストである。＜/p＞ ＜p＞目次＜br /＞ 方法叙説＜br /＞ ■第一部＜br /＞ ■第二部＜br /＞ ■第三部＜br /＞ ■第四部＜br /＞ ■第五部＜br /＞ ■第六部＜br /＞ 真理の探究、自然の光による＜br /＞ 解説 『方法叙説』と『省察』を読み比べる＜br /＞ ■第一章 デカルトの懐疑＜br /＞ ■第二章 『方法叙説』における懐疑＜br /＞ ■第三章 『省察』における懐疑＜br /＞ あとがき＜/p＞画面が切り替わりますので、しばらくお待ち下さい。 ※ご購入は、楽天kobo商品ページからお願いします。※切り替わらない場合は、こちら をクリックして下さい。 ※このページからは注文できません。